第1回 DIG OITAアンバサダー対談【Yu-heyさん】
「大分の魅力を語るに欠かせない『食』の魅力」
おおいたファンコミュニティDIG OITAでは、おおいたファンの皆さんと共に大分県の魅力を深掘り、発信する取組を進めています。
今回、DIG OITAアンバサダーであるインフルエンサーと大分県の観光行政を担う職員の対談を開催しました。
第1回は、大分のグルメを牽引するインフルエンサーYu-heyさんをゲストにお迎えして、大分県観光局の渡辺局長、吉野室長が、「Yu-heyさんが大分の魅力発信をはじめたきっかけ」や「大分の食の魅力」、「これからのDIG OITAの取組」などについて語り合いました。(写真左:吉野室長/中央:渡辺局長/右:Yu-heyさん)
食べることが好きで、人生が動いた
吉野室長:
まずはYu-heyさんの活動について伺います。宮崎県延岡市出身で、食に関する発信を多くされていますが、そもそもなぜ大分の食に惹かれたのでしょうか。
Yu-heyさん:
もともと食べ歩きが大好きで、学生の頃から色々なお店を巡っていました。大学までは地元・延岡で暮らしていて、飲食店で働いたりもしながら食べに出かける――そんな毎日。「自分はやっぱり食べ歩くのが好きだな」と改めて思いました!
大学時代には大分にもよく足を運びました。延岡市も魚が美味しいですが、大分で初めて食べた「とり天」や老舗の味に出会って、「この食文化、面白いな」と感じたのがきっかけです。
卒業後、「大分ならもっと楽しいだろう」と移住。気づけば16年、ずっと食べ歩きを続けています。
“ガラパゴス”のように進化する食文化
渡辺局長:
宮崎も食の宝庫ですよね。延岡市なら辛麺、宮崎市ならチキン南蛮や肉巻きおにぎりなど。
Yu-heyさん:
そうですね。祖母が宮崎市にいたので、宮崎のグルメもよく楽しんでいました。ただ、宮崎は地域ごとの味の違いが少なく、宮崎市でも延岡市でも似た料理が食べられたんです。
その点、大分は地域ごとにまったく食文化が違う。特に隣の佐伯市は衝撃的でした。距離は近いのに、食の個性がまったく違う。いい意味で“ガラパゴス”的なんです。海・山・川が揃っていて、魚も肉も美味しい。定食屋もあり、佐伯特有のラーメン店が何十店舗もあり驚きました!
吉野室長:
大分グルメの入口は佐伯だったんですね。
Yu-heyさん:
はい。父が釣り好きで、よく一緒に佐伯へ行っていました。当時は今の2分の1の値段で、新鮮な海鮮が食べられたんです。東京だったら高級店で出すような料理が、普通に食べられる。それが佐伯のすごさです。
食べ歩きから始まったSNS投稿
渡辺局長:
Yu-heyさんの投稿は、写真から料理の魅力が伝わります。撮影の工夫は?
Yu-heyさん:
最初はただの“食べ歩き記録”でした。でも、年間250杯くらいラーメンを食べていたら、ドクターストップがかかって(笑)。お医者さんに「外食控えて」と言われたけど、「外食はやめられません!」と答えたんです。
それで健康面にも少しだけ配慮してラーメン以外も色々食べてみようと、イタリアンや和食、カフェなど幅広く食べ歩くようになりました。結果的にスイーツまで全部好きに。
投稿を続けているうちに「ジャンルの幅が広くて見ていて楽しい」と言われることが増えました。
吉野室長:
ラーメンが原点だったんですね。
Yu-heyさん:
そうです。母がパン教室の先生だったので、パンやスイーツも小さい頃から身近でした。食の幅は、自然に広がっていった感じです。
“美味しい人”に聞く、美味しいお店
渡辺局長:
お店を選ぶときのコツはありますか?
Yu-heyさん:
飲食店をされている方のおすすめで行くことが多いです。一人で食べ歩くことが多いので、カウンターでシェフの方と話して「どこがお好きですか?」と聞くんです。
美味しい料理を作る人が「美味しい」と言うお店は、間違いなく美味しい。そこから次のお店を紹介してもらって、さらに広がっていく。そんな連鎖で食の旅が続いています。
渡辺局長:
取材のような“発掘力”を感じます。
Yu-heyさん:
単純に“好奇心”です。気になる店があれば立ち寄る。まさに探検ですね(笑)。
大分グルメの奥深さ
渡辺局長:
改めて、大分の食文化の魅力とは?
Yu-heyさん:
まず魚のレベルが圧倒的に高いです。どの港でも質が良く、地元の方がその扱い方を熟知している。
鶏料理も地域ごとに違い、「とり天」や県北の「唐揚げ」など、どれも個性的。
ラーメンも佐伯・別府・日田・国東など、エリアで味の系統が違うんですよ。
参勤交代の影響が少なかった分、独自文化が残っているのも大分ならではだと思います。
DIG OITAで広がる“食の輪”
渡辺局長:
DIG OITAアンバサダーとして活動してみて、感じることは?
Yu-heyさん:
DIG OITAを通じて、大分の食や観光の情報がより多くの人に届くようになったと思います。アンバサダーの皆さんはそれぞれ個性があって、発信のジャンルも違う。
フォロワー層が重ならないから、情報がいろんな層に広がっていくのが面白いです。
「掘る」「深める」というテーマそのものが好きなので、これからも横に広げながら、もっと深く掘っていきたいですね。
“美味しそう”の裏側にある努力
吉野室長:
海外プロモーションでもDIG OITA公式サイトに掲載しているYu-heyさんの写真を紹介すると、「美味しそう!」と驚かれます。
Yu-heyさん:
嬉しいです。でも、実は私が上手いわけではなくて、お店の方の努力がすごいんです。盛り付け、照明、器の選び方――それをできるだけ忠実に伝えたいという気持ちで撮っています。
渡辺局長:
写真の構図にとてもセンスを感じます。
Yu-heyさん:
私は背景をぼかさず、全体を写すことが多いです。「このお店ではこういうセットが出るんだ」というのを残したいので、料理全体を記録する感覚で撮っています。
これからのDIG OITA
吉野室長:
今後、DIG OITAがさらに面白くなるために、どんな展開があると良いと思いますか?
Yu-heyさん:
もっと多様なジャンルの方が参加するといいですね。
動画クリエイター、写真家、観光系インフルエンサーなど、それぞれの強みを持ち寄れば、発信の幅がぐっと広がると思います。
「大分って本当に楽しい」と感じてもらえる発信を、みんなで続けていけたら最高です。
終わりに
大分の魅力を語るとき、「食」はその中心にあります。
その土地で育まれた味、店ごとに受け継がれる技、人から人へ広がる「美味しい」の輪。
“食べ歩き”への愛から始まったYu-heyさんの活動。
その視点はまるで、大分の食文化そのもののように、深く、自由に進化しています。
DIG OITAとしても、この点にとても共感し、今後の取り組みのアイデアをたくさん受け取りました。
第2回アンバサダー対談もお楽しみに!